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太田金比羅社祭礼幟 2013.4.7
祭りにたなびく二流一対ののぼり旗

太田金比羅社祭礼幟

太田金比羅社祭礼幟(おおたこんぴらしゃさいれいのぼり)

昭和57年12月8日・市指定
砺波市花園町(砺波郷土資料館)

 太田金比羅社は、水難防護のため、天保13年(1842)現地に祀られました。伊勢神宮と金比羅社の両社を祀り、祭礼は7月23日に行われます。
 この幟は、祭礼の際、社頭に掲揚されるもので、「伊勢旗」と「金比羅旗」の二流一対。作者は不詳ですが、製作は、社の創祀された天保13年頃と推定され、いずれも丈10.62m、幅1.84mの厚手の木綿地に、各々の社の参詣情景が生き生きと描かれています。
 「伊勢旗」は下から、大鳥居の前に従者を従えた武士と婦人の行交う姿を大きく描き、その上に二見ヶ浦の遠景、豊年講の幟を先頭に歩く農民の列、そして内宮、外宮を極彩で描き、最上部に菊花紋を黒く染め抜いています。
 「金比羅旗」は下から、これも大鳥居の下に酒樽を納めた笈(おい)(修験者などが仏具や衣類などを入れて背負う脚や開き戸がついた箱)、天狗面、朱の御幣を背負った六部(ろくぶ)(六十六部の略。法華経を66部書き写し、全国66ヶ国の霊場に1部ずつ奉納して回った僧)と旅姿の男の行交う姿を、その上に「寿福糖」の看板を掲げた土産物屋など門前の町並み、高い石段を上って社殿などを描き最上部に羽団扇(はうちわ)紋をこれも黒く染め抜いています。
 両旗とも昔から非常に大切に扱われ、祭礼当日の昼過ぎ、祭式のある1時間ほどだけ、しかも、雲一つない快晴の時だけにしか掲げられないため、村人の中にも見た事のない人がいるくらいです。

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アクセス
砺波ICから車で5分

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