祭日:4月第2土曜日、10月第1土曜日
場所:苗加神社
団体名:苗加東方獅子保存会
砺波獅子。
文政年間に青島から伝わった、にらみ獅子。女獅子。
頭の重さは約5.88kg。
苗加地区には東西二つの獅子があり、宮参りの際2頭並んで、にらみの舞いをしながら参道を進むところが見物。
「とやま文化財百選」に選ばれている。
苗加は砺波平野〜庄川扇状地の扇央部にある農村である。県道砺波〜福光線を境に東西に分け、獅子も東方と西方に分かれている。東西とも、保存会形式になる前は苗加東部青年会、苗加西部青年会といっていた。これは昔からの若者組で、いずれも年齢構成は15歳から25歳までであった。それぞれ経済の高度成長期に遭遇して祭りに参加する若者が少なくなったために年齢の幅を中学生から42歳までに広げ、保存会の形にしたものである。
カシラ1人、胴の中4人、尾1人の6人構成である。胴には巻毛と牡丹が大きく染め抜かれている。獅子方は紺地に巻毛を散らしたタツキ(野袴)をはき、ラシャ地の赤いケンタイ(前掛)をして、花柄のハンテンを着る。ねじり鉢巻、手には黒いコテ、足は白足袋にわらじ。シシトリは小学生2人組で、大きい子の組と小さい子の組で計4人。赤い柄の着物の上にタツキをはき、牡丹を大きくあしらったマエカケ(胸当)を当て、柄物の布でタグリ(たすき)をして後ろで結んで垂らす。手にはコテ、足には白足袋に赤い紐のわらじをはく。顔には白粉を塗って、両頬に頬紅をつける。採り物は大きい子の組が棒・ナギナタ、小さい子の組が太刀・鎌を持つ。
笛方は紋付袴に白足袋を着け、桐の下駄をはく。笛は横笛、太鼓は鋲打太鼓。道化役はいない。
演目では、一般に武具を持って獅子をやっつける形であるが、加賀獅子にくらべて動きは少なく、また形式化している。頭は右へ行ったり左へ行ったりを3回ほどしてからくるりと後ろへ向きを変え、同じ所作をして最後にシシトリが獅子を突いたり切ったりして終わる。これは砺波型の獅子舞に共通している。歌や唱えごとはない。
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