砺波市の文化を、デジタルで楽しむウェブサイト。TONAMI DIGITAL ARCHIVES

福山の獅子舞 2017.1.27
福山

獅子頭

祭日:11月3日(2年に1回)
場所:神明社・願成寺
団体名:福山青年会

砺波獅子。胴幕の中に6人入る。
頼成上村から伝わった。

近年の獅子が出た年・・・平成4年〜2010年、2012年、2014年

昭和52年を最後に一時休止していた。理由は2日かけて全戸をまわることが若連中の大きな負担になったため。その後平成2年に願成寺の法要で1回のみ獅子が出た。
それをきっかけに、やはり伝承した方がよいのではないかという意見があり、平成4年に福山獅子舞保存会として復活。初代会長は小坂孝明氏。それ以来、現在まで2年に1回獅子が出ている。

昔は35歳までの青年会で獅子をまわしていたが、今は年齢を40歳ほどまで引き上げ、保存会として活動している。

練習は祭日の10日〜2週間前に始まり、毎晩7時〜9時に公民館で行われる。
獅子頭(約4.1kg)は公民館に保管してある。

福山地区は47戸あり、祭日はハナを公民館に持って行き、公民館で各家の分を舞う。
慶事(結婚・新築など)の家は、公民館での各家のハナの分が終わったあとに家まで行き、通常の演目に加えて酒やご馳走のふるまいを受けるため、飲んだり食べたりする休憩をはさみながら時間をかけて舞う。
さらに、花婿は自分の家の番になると獅子には入らず、急に獅子方たちからバケツやホースで水をかけられる。11月の夜なのでとても寒い。
獅子方はお酒が入ってほろ酔いなので、この水かけがとても盛り上がる。水をかけられる婿を逃げないように捕まえている獅子方にも勢いよく水をかけられるなど、皆が笑ってそれぞれに楽しむ。この水かけがないと物足りないのだとか。
獅子舞は次の家へ向かうが、婿は水をかけられて冷えてしまうので、そのまま家に入って風呂に入る。
獅子が出るのが2年に1回なので、慶事の家も2年分をまとめてまわる。

福山の獅子は、場所を移動するときは「道中笛」という移動用の曲でねり歩く。各場所でご馳走や酒をたくさんもらうため、獅子の後ろには荷物を運ぶための軽トラックが一緒に移動する。

11月4日にはハナ開きが行われ、その夜に公民館で宴会が催される。(昔は庄川の温泉などに行って豪華にしていたため、たいそうお金を使ったのだとか。)

順路:8:00〜11:00公民館にて準備&昼食→13:00神明社→14:30願成寺→15:00公民館で休憩→公民館にてハナを持って来た家に舞う→18:00頃慶事の家をまわる(2年分)→21:00神明社→22:00公民館(若者達で舞いたい者が自由に舞う)で終了
宮に見に行く最適な時間帯・・・13時頃(慶事宅や公民館で盛り上がる。ただし、宮でしか舞わない演目もある。)

15:00の公民館では、太子堂像(聖徳太子の子供の時の像)を前に出し、それに対して奉納する。(いつも公民館に保管されている)

舞の種類
サンパサ・ボウ・ナギナタ・カマ・タチ・テッポウ・ナカドリ
●サンパサ:シシトリは4人。鳥居から宮までの入場。
●ボウ:シシトリは1人。
●ナギナタ:シシトリは1人。
●カマ:シシトリは1人。
●タチ:刀。シシトリは1人。
●テッポウ:棒。シシトリは1人。動きが激しく、難しいのでシシトリは大きい子が担当する。
●ナカドリ:最後の演目。ナギナタを持ったシシトリと、ボウを持ったシシトリが相手。ボウ担当のシシトリは、獅子に乗る(肩車する)ため、小さい子が担当する。
最後に獅子はナギナタを持ったシシトリに先導されて宮を後にする。

各家ではボウ。ナギナタ・カマ・タチの中の2つの演目を舞い、慶事の家では演目は変わらないがお酒を飲んだりするので長居する。

<2014年3月14日 福山自治会長 林秀作氏より聞き取り>

LINK

map

「獅子舞」の他の記事

MORE

「無形民俗文化財」のタグの記事

MORE

「祭り」のタグの記事

MORE

「祭り」のタグの記事

MORE

「獅子舞」のタグの記事

MORE