屋敷林を構成する樹種はスギ、ケヤキの高木から、低木のヒサカキなど、また常緑針葉樹・広葉樹、落葉樹と多様な樹はいろいろな虫を育て、大きな森、小さな森と野鳥たちには多様な環境を提供している。
厳冬の積雪期には、南砺の山々で餌のとれなくなった漂鳥たちや、北の国からの冬鳥たちは散居の森で越冬する。虫の蛹や卵、樹間に潜む虫、あるいは樹の実や芽などはスズメやキジ、キジバトなどの冬季の餌となる。また風雪をしのぐ森でもある。
春になれば、漂鳥や冬鳥たちは散居の森を去り、留鳥や夏鳥たちの営巣の場となる。森の周辺は小川が流れ、(今のU字溝やコンクリート川では昔のような多様な生態環境は望めないが)水田を主とした人々の生活の場は野鳥たちにとっても雛を育てる環境となる。特に落葉樹の若芽とともに昆虫が育ち、その変態は鳥の雛たちを育てる成長過程に適合した自然の恵みである。また散居の森は、繁殖期のテリトリーの森でもある。どの家の屋敷林もトビやカラスの営巣ができるわけでもない。鳥たちはいろいろな条件を満たす森を選択する。
また散居の森は鳥たちが天敵から襲われたときの逃げ場としても重要な役割をもっている。
夏から秋にかけて若鳥たちは集団を編成し、生きるための学習期にはいる。夜になれば定めた森に一斉に帰ってくる。それが塒(ねぐら)である。塒とするところは、はじめは小さな軍は小さな森を選ぶ。小さな軍が集まってしだいに大きな集団となり、塒も大きな森が選ばれる。春には塒は解かれ、繁殖期を迎える。
散居は屋敷林だけが野鳥たちの生活の場ではない。キジ、カルガモ、ヒバリたちは水辺や草原が大切である。昔のように野犬や野猫に巣を襲われることは少なくないが、近年の草刈の徹底からカラスやトビの脅威にさらされることも多い。またカルガモなどは雛が川にはいると上がることができず流されて死亡する例は実に多い。
このように散居の多様な森は周辺の環境とともに野鳥たちにとっても多様な生活環境なのである。次に散居の森やその周辺に来る鳥たちについて、四季の生活の例をいくつか述べてみる。
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