砺波市の文化を、デジタルで楽しむウェブサイト。TONAMI DIGITAL ARCHIVES

砺波市の保存樹【単木】(その4) 2014.12.16
ハンノキ(カバノキ科)

指定番号 28

 耕地が基盤整備され、河川が改修される以前は川の畔などに生えていた。落葉高木で、木から木に竹を渡し稲を干す「はさ木」として利用されたり、生木でもよく燃えることから火葬の際に欠くことのできないものでもあった。また春の小さな渡り鳥たちのとまり木として大切なものであった。今では農耕や、火葬用、薪炭材としての必要性はほとんどないため市内でも数は少なくなった。

・指定番号 28
幹周 1.70m
所有者 岡田幹雄
所在地 苗加
・指定番号 44
幹周 1.67m
所有者 野松欣一
所在地 三郎丸

クヌギ(ブナ科)

 山地に生える落葉高木で、大きいものは高さ15m以上になる。樹皮は、灰褐色で厚く、縦に不規則な割れ目がある。葉は、長楕円状で縁には針状の鋸歯がある。

 クヌギは伐採しても萌芽再生力が強く、短期間で生産できることから重宝がられ、以前から薪炭材や、はさ木として利用された。最近は椎茸の原木として使われている。ドングリは直径2cm程度の球形で結身してから翌年の秋に熟する。市内ではすくない。

・指定番号 3
幹周 2.10m
所有者 加賀見孝吉
所在地 神島

ブナ(ブナ科)

 中部地方では標高1000m位に最も多い落葉高木で、高さは30mにもなり、新緑、紅葉の美しさは格別である。ブナの落葉は保水力が優れているので、ブナ原生林は水源涵養林として大切にされている。日本海側の多雪地帯に自生するブナは太平洋側のそれに比して葉が大きく、丸みがあり、オオバブナとも呼ばれている。県内の自生としては、市内の市谷牛嶽神社の社叢のブナ林が最も標高が低いと思われる。

・指定番号 34
幹周1.96m
所有者 今井勝一
所在地 鷹栖

アベマキ(ブナ科)

 市道池原線から狐塚への岐路の傍らに幹周り1.3mほどの似た木が2本生えている。この一方がアベマキで、昔の人が土地の境界木として植えたものと思われる。市内の山地に自生しているが数は少ない。ブナ科の落葉高木で木の皮部が厚いコルクの代用とした。現在ではシイタケ栽培のほだ木を採るために植栽される。

・指定番号 113
幹周 1.67m
所有者 宮田徳専
所在地 池原北島

【砺波市保存樹等指定委員会『散居のみどり−砺波市の保存樹− 』平成9年より抜粋】

「『散居のみどり』」の他の記事

MORE

「散村」のタグの記事

MORE

「カイニョ」のタグの記事

MORE