木造桂岩運芳倚坐像

2013.4.7

真に迫る禅僧像

木造桂岩運芳倚坐像

木造桂岩運芳倚坐像

木造桂岩運芳倚坐像(もくぞうけいがんうんぽういざぞう)

昭和43年7月24日・市指定
砺波市安川

 木造桂岩運芳倚坐像は、薬勝寺(やくしょうじ)の招請開山桂岩運芳(けいがんうんぽう)(永和3年(1377)12月15日没)の頂相(ちんそう)(禅宗で祖師または高僧の肖像のこと)です。材質は檜(ひのき)。曲ろく(法会の際使用する椅子)に座り、全身に漆をおき、衣文(えもん)には朱胡粉(ごふん)の彩色を施した痕があります。高さは57cmで、玉眼入りの真に迫る風貌が桂岩運芳の禅僧としてのきびしい人格を如実に表現しています。類型化せず個性的表現にすぐれている点、また、眉から頬にかけての、削いだような面取りの彫法から推して、南北朝末か室町時代初期の作です。

 薬師寺は般若山と号し臨済(りんざい)(禅宗の一派)の古刹(こさつ)で、現在は国泰寺派に属しています。当時の旧記には南北朝時代の延文4年(1359)の創立、開山は勅謚仏照禅師桂岩運芳和尚で京都の建仁寺より招じたとされています。

 なお境内にある親王塚は、市内に数少ない宝篋印塔(ほうきょういんとう)(宝篋印陀羅尼の経文を納めた塔)で、室町時代の末、天文14年(1545)に当時般若野荘を領した京都の公卿徳大寺実通(くぎょうとくだいじさねみち)が家領確認のため下向した際、郷民の違乱にあって殺害されたのでその供養のために建てたものといわれていますが、開山桂岩運芳の分骨を納めた墓とも考えられます。

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アクセス
砺波ICから車で20分