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若鶴大正蔵

2014.8.18

老舗酒蔵の記憶を今に伝える

若鶴大正蔵

若鶴大正蔵

平成23126登録

若鶴酒造株式会社(砺波市三郎丸)

若鶴酒造の酒蔵で、大正11年(1922)に建設されました。
木造のトラス構造で、桁行は南北に30間、梁間13間で、建築面積は390坪、梁間の中間6間が二階で、前側4間と後側3間が主屋から葺き下ろしの平屋部分となっています。

構造材は長尺の未松材で、北米からの米松材の輸入初期にあたります。外壁は大壁漆喰塗の土蔵壁で、南側の道路に面する面には採光用の大窓が設けられ、それが酒蔵を象徴する装飾的なアクセントともなっています。

戦後の昭和34年、設備の近代化にあわせた昭和蔵の建設にともない、貯蔵庫だけの役割となり、今日では古酒の酒蔵として使用されています。蔵の中には古い頃の若鶴の看板やポスターが壁面に飾られています。

若鶴の起源と大正蔵
若鶴大正蔵

若鶴大正蔵

「若鶴」の創業は、幕末の文久2年(1862)までさかのぼります。砺波郡三日市村(現在の高岡市福岡町三日市)の豪農、久次郎が加賀藩より免許を受けて酒造りをはじめたのがその始まりです。「若鶴」の名は、創業のころに近くの沼に舞い降りた若い鶴を見て、この鳥のように優美な酒を醸したいという願いを込めて命名されたといわれています。


これを明治20年(1887)、砺波郡油田村(現在の砺波市三郎丸)の大地主桜井宗一郎の分家、勇三郎が譲り受け、現在の工場の一角で酒造業を営みはじめました。


昭和34年(1959)に昭和蔵(松蔵)が新設されると同時に、それまで蔵を任されていた越後杜氏に加えて、新たに南部杜氏が採用されることになりました。そして、昭和蔵と大正蔵で蔵ごとに二つの地域の杜氏が酒造りを競い合うというユニークな方針の酒造りが始まりました。

この体制は平成6年(1994)、南部杜氏の引退まで続きました。このようにして越後、南部の両杜氏の競争心を高めることで、質の高い酒造りの技術を磨いていったのです。

<参考文献>
『富山県の近代化遺産―富山県近代化遺産総合調査報告書―』 富山県教育委員会文化課 1996年
『風雪五十年―若鶴酒造五十年要史』 1968年
『砺波野が育んだ地酒』 砺波郷土資料館 1995年

未来に伝えるために
内装

内装

平成25年(2013)4月12日に大規模改修工事の竣工式が行われました。

● 所在地
若鶴酒造株式会社施設内「大正蔵」
富山県砺波市三郎丸208番地
● 改修面積
92u(280坪:延床面積)
● 内容
研修施設
北陸コカ・コーラボトリング株式会社の沿革、若鶴酒造株式会社の歴史・製品などの展示
● スケジュール
着工 平成24年4月
完成 平成24年12月

  • リフォーム後

  • リフォーム後

    リフォーム後

  • リフォーム後

    リフォーム後

所在地
〒939-1308
 富山県砺波市三郎丸208
アクセス
砺波ICから車で10分

お問い合わせ

若鶴酒造株式会社
TEL: 0763-32-3032
FAX: 0763-32-1251