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旧中越銀行本店 2016.9.10
極上の明治建築

二階の会議室

旧中越銀行本店 附.旧中越銀行本店設計図   (きゅうちゅうえつぎんこうほんてん)

昭和57年12月8日・市指定
砺波市花園町(チューリップ公園内)

  チューリップ公園内にあるこの建物は、砺波地方の地主層の発起で設立された中越銀行(明治27年設立)の本店として、明治40年(1907)3月、出町杉 木新272番地(砺波市本町3の25)に着工、42年7月竣工したものです。概括設計は東京建築設計の技師長岡平三、実施設計および工事監督は地元太田の 藤井助之丞(すけのじょう)。

和の心、木造の土蔵造り

明治時代建築物のなかでも、洋風を取り入れた木造土蔵造りで、外観は一見城郭を思わせる重厚で格調の高い建物です。屋根は破風(はふ)の大きい入母屋(いりもや)で妻入り、三方に下屋をおろして後方にT字型に入母屋根を組合わせています。

中越銀行から北陸銀行へ

内部は吹抜けの営業室を中心に、三方をロビーで囲んでおり、化粧材はすべて欅を用いて、全体をコリント様式の彫刻でまとめています。
外壁を黒漆喰からタイル張りへ、屋根を瓦葺きから銅板 葺きにしたほかは改造のあとがほとんどなく、よく元の姿をとどめています。建築面積308.7u、延床面積491.5u。

かつては黒かった

中越銀行は昭和18年に統合して北陸銀行となり、建物は同行砺波支店になりました。昭和53年出町地区土地区画整理事業のため取りこわされることとなりましたが北陸銀行のご好意により、現地に解体移築復元しました。
 現在は、砺波郷土資料館(砺波散村地域研究所を併設)として郷土の地理・歴史・民俗等について展示や調査、資料収集を行っています。

  ○ 文献『旧中越銀行本館移築修理工事報告書』 
               砺波市刊 昭和54

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