チューリップ球根が産業として今日の姿になるまで新種の育成、栽培技術の開発など試験場の果たしてきた役割は計り知れないものがある。
現在の野菜花き試験場の前身である富山県立農事試験場出町園芸試験分場は、昭和9年に砺波市太郎丸に設置が決定され、11年に開設された。昭和21年には農林省富山農事改良実験所が併設され、本格的なチューリップ育種試験が開始された。その結果、現在まで60余品種が育成され、そのうち20品種が農林登録されている。
昭和56年には砺波市五郎丸へ移転して施設の拡充がはかられ、61年には富山県農業技術センター野菜花き試験場と改称し、今日に至っている。試験場圃場には1,600以上の品種が保存栽培され、新品種の育成や球根類に発生する病害の防除に関する試験が行われている。
平成7年には、国際的評価の高い富山県独自のチューリップ品種の育成を支援する施設として、チューリップ遺伝資源センターが新たに設置され、世界各地からの有用な形質を持つ遺伝資源の収集それらの保存管理業務が開始された。
野菜花き試験場では、このほか北陸地域の気象を活用した高品質の野菜生産、養液栽培による施設野菜生産技術確立のための試験などが行われている。
【砺波郷土資料館・砺波市文化協会 『となみのチューリップを育てた人びと』1996年より抜粋】
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2014.5.13J城宝幸三郎・尾栢純雄・尾栢太四郎・清都政次
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