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はじめに 2013.3.23
散居村を住み継ぐ

散居村を住み継ぐ

砺波平野の散居村(散村)は、水田に散在する杉木立ちと民家が見事に調和して、四季折々に豊かな表情を見せてくれます。その景観の素晴らしさは全国に誇るべきもの。しかし、高度経済成長期以降、生活様式の変化や大規模な開発などでその景観は大きく変わりつつあります。
散居村では人々が生活をしている以上、その流れを止めることは容易ではありません。しかし、このまま何も手を打たなくてもよいのでしょうか。
屋敷林の緑は平野の貴重な緑で、自然の宝庫。風を防いだり、暑さをやわらげる効果があります。家々が点在する集落形態はプライバシーを大切にしあう、住環境としての優れた機能があります。住宅面積が日本一の富山県の中でも砺波市が一番なのはご存知でしょうか。大きな家に住むというのは贅沢以外の何物でもありません。そして何より景観としての価値があります。散居村は歴史的・文化的にみても貴重な資産であることは言うまでもありません。現代に生きる私たちはこの散居村を守り、後世に伝えていく責務があるのです。
今回のフォーラムでは、暮らしにもっとも密着した「家」に焦点をあて、「散居村を住み継ぐ」というテーマを掲げました。伝統的な家を守り、住み継いでいくことで景観が守られると考えたからです。しかし、生活様式が変化した現代では、新しい暮らし方を模索しなければなりません。そこで、住まいの事例集としてこのライフスタイルブックを作りました。ここには豊かに暮らすヒントが散りばめられています。
肩ひじ張らず、豊かな生活の舞台である散居村に寄り添い、楽しみながら暮らす。まさにスローライフの実践です。さあ皆さん、やわやわと暮らそまいけ。(砺波の方言:ゆっくりと暮らしましょう)

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