160_ハモ(胸繋)
※牛馬耕(ぎゅうばこう)用具:砺波地方では、農家が一年中農耕用の馬を飼っている家は少なく、ほとんどの農家は春耕時に馬を借りて水田を耕す「借馬慣行(しゃくばかんこう)」が広くみられた。農家は、加賀・能登方面からバクロウ(馬喰)が連れて来た農耕馬を、3〜4軒で馬仲間を組み、順番に使った。
農耕馬のクラ(耕鞍)やハモなどの装着具は、農家がそれぞれ準備した。
※胸繋(むながい)ハモ:胸繋(ハモ)は、耕馬の首の下からさし入れ肩骨の前で留め、引き綱(ヒキテ)をつなぎ、犂(すき)や馬鍬(まぐわ)などの農具を取り付けるもの。打ち藁と柔らかい繊維類を芯にして丈夫な布で包んだハモ床(蒲団)と、引き綱を取り付けるハモ木から成る。ハモ床は麻布巻き。