2790_ハリ(針)部分
※針:屋根の下地に茅を結んで留めるとき、縫い針のように穴に縄を通し、外側の一人が屋根の上から突き刺し、内側のもう一人が縄を引き取って固く結んでいく道具。
昭和60年頃まで使用。
※茅葺きの民家:砺波地方の民家は、かつてはほとんどがクズヤと呼ばれる茅葺きであった。茅は20年に一度葺き替えが必要であった。棟は毎秋補習した。村には必ず何人かの屋根葺き職人がいて、結いによる近所の人の手伝いにより茅葺きが行われていた。しかしながら、材料の茅の不足、結いの相互扶助関係の崩壊、屋根葺き職人の高齢化などにより昭和30年代後半までにはほとんど見られなくなった。