出町子供歌舞伎曳山

2013.10.22

出町に春を告げる祭り

出町子供歌舞伎曳山

出町子供歌舞伎曳山

出町子供歌舞伎曳山(でまちこどもかぶきひきやま)

平成6年2月24日・県指定
砺波市本町

 砺波市の前身「出町」の曳山は、毎年4月29日、30日の両日、出町神明宮の春の祭礼に曳き出され、華やかな曳山の上で子供たちが豪華な歌舞伎を披露します。  芸題(げだい)(歌舞伎や浄瑠璃の正式な題目)は絵本太功記尼ヶ崎の段・鎌倉三代記三浦別れの段・本朝二十四孝十種香の段・奥州安達原袖萩祭文の段・鬼一法眼三略巻菊畑の段などのうちから2,3題が選ばれています。 

出町子供歌舞伎曳山
出町子供歌舞伎曳山

出町子供歌舞伎曳山

東・中町・西町の三基があり、西町の曳山が一番古く天明9年(1789)に始まっており、その後相ついで中町、東町とつくられました。東町の曳山は明治 33年の大火で焼失しましたが、大正8年に曳山台、昭和11年に上部が完成しました。東の金色絢爛としたきらびやかさ、中町の金・銀・朱を施した豪華 さ、西町の彫刻美を主体とした造りは、それぞれ違った趣をもっています。なお西町曳山は明治中期まで本格的な人形浄瑠璃が上演され、その人形は現在も曳山 蔵に保存されています。

 以前は3町揃って上演していた子供歌舞伎曳山も、昭和44年より3年に1度1町ずつ当番町の上演となりました。役者も、 昔は男子ばかりでしたが、戦後から女子も演じるようになりました。子供歌舞伎上演中の子供役者の移動は、すべて大人による肩車で行われ地面に足をつけさせ ないことになっています。これは、神明宮でお祓いを受けることにより、神の依代(よりしろ)(神霊が現れるときに宿ると考えられているもの)とされた古い 神意を伝えています。

未来へ継承する
3町揃い踏み

3町揃い踏み

また出町子供歌舞伎曳山は、昭和42年10月に「砺波子ども歌舞伎曳山行事」として市指定無形民俗文化財とされ、平成6年2月に県指定文化財となりました。
 北陸では、子供歌舞伎の伝統が継承されていますが、富山県では唯一の存在であり、国内でも6地域のみの貴重な伝統文化です。

所在地
〒939-1379
 砺波市出町中央5−4

お問い合わせ

砺波市出町子供歌舞伎曳山会館
TEL: 0763-32-7075
FAX: 0763-32-7076