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8資料 陸で運ぶ、支流で運ぶ、本流で運ぶ(その2)

2015.2.5

本流で運ぶ

道具と半纏

道具と半纏

笹舟(ささぶね)

川幅も水量も大きい本流は、笹舟に乗って川下げをしました。この舟を作るために舟大工を連れて山に入り、その場で舟を造りました。舟の大きさは四間二尺(780cm程)。この舟を竹でできた二間竿(360cm程)1本で操るのが越中舟頭で、かなりの技術者として全国で有名でした。6人または4人で舟に乗り、前(ヒサキと呼ぶ)と後ろ(トモと呼ぶ)に舟頭が乗って舟を操り、間の人たち(ナカノリと呼ぶ)がトビで材木を操ります。舟頭は後ろ方が難しく、トモは熟練者でないとなれませんでした。 舟は川下げで岩や木材によって損傷され、陸揚げされる頃にはだいぶ傷んだので、毎年新しく造られました。

鳶口

鳶口

鳶口 トビ ヤリ

ナカノリたちが手に持つ鳶口(トビ・ヤリ)は6尺(180cm)くらいで、柄は竹、先端には鉄製の鉤(トビ)と剣(ケン)が付いていました。人夫はトビで木材を引き寄せ、ケンで押して木材を方向を変えたり、動かしたりしました。息が合わないと木材1本ひっくり返すのにも時間が掛かるので音頭をとって声を掛け合いました。

鉄道輸送

鉄道輸送

鉄道輸送
昭和30年代、日本各地の川にダムが建設され、道路、鉄道が整備されていくと、徐々に川を使った運搬から陸上・軌道を使った運搬に変わっていきました。 そして流送は姿を消し、数百年続いた流送の歴史は終わりました。


【砺波郷土資料館『流送に生きた人々展示図録』平成26年より抜粋】

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