称名暮雪

2013.4.25

富山の自然を描いた傑作

下保昭≪称名暮雪≫平成10年(1998)砺波市美術館蔵

下保昭≪称名暮雪≫平成10年(1998)砺波市美術館蔵

右六曲に剣岳から立山へと続くように連なる山並みがあり、左六曲の中央に称名の滝が一筋落ち、下部は川の流れになり、左端はまた重ね続く山嶽である。実作を目の前にすると、大空間の圧倒的な存在感を体感できる。モノクロームでありながら地色に潜む銀色にわずかな色彩があり、その筆触は画面の濃淡陰影を点描で描く積み重ねのリズムによって、リアリティーと風趣をもたらしている。「暮雪」という日本の四季の光景は現実の霊峰立山と称名滝の主観化、心象化で、美的に昇華されたものとなっている。

所在地
〒939-1383
 富山県砺波市高道145-1
アクセス
【電車】JR北陸線「高岡駅」のりかえ20分、「砺波駅」下車、徒歩15分/【車】北陸道 砺波ICから5分

お問い合わせ

砺波市美術館
TEL: 0763-32-1001
FAX: 0763-32-6361