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1568_サンカクワク(三角回転定規)

1568_サンカクワク(三角回転定規)

ID:14951

正条植えの初期のワク。三角柱のワクで、水田をころがして跡をつけ、桝目の交点に苗を植える。六角形の回転定規以前の段階のものろ考えられ、これにより前進植えができるようになったが、スムーズに回転せず普及しなかった。明治後半から大正期のものか。

※田植定規・田植枠:田植枠が考案されるまでの田植えは、田んぼの長辺に縄を張り、それに沿って後退しながら苗を植え付ける方法であった。明治の中頃平板の定規が考案されたが、やはり後退植えで、能率が上がらないので普及しなかった。
その後明治40年頃から回転式六角定規が砺波で考案され普及し始めた。この回転定規は、整地し水を張った圃場(ほじょう)で、六角のワクを転がして圃場に四角の跡をつけ、その交点へ苗を植えるもので、このワクの発明により、田植作業が前向きにできるようになり、作業の能率が飛躍的に向上した。このような正条植え(せいじょううえ)となったことで、その後の中耕除草機(ちゅうこうじょそうき)の普及をうながすなど、農作業の省力化と米の増産に大きな役割を果たした。

材質・形状
三角柱。質材は柾目に近い杉。
寸法
全長234.8cm、一ワクの縦22.5cm、横25.7cm、桟(さん)は10列、重さ1.5kg。
関連タグ
市指定文化財,有形民俗文化財,農林業 田植え
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