チューリップは、江戸時代末期にフランスから日本に入ってきたと言われています。もっぱら上流階級の人たちが観賞するために球根が輸入されていました。
冬に雪が降り積もる、寒冷地の砺波地方は、水稲の単作(1つの畑で1年に1度作物を作ること)にしか向かない土地でした。大正7年、富山県東砺波郡庄下村矢木の水野豊造は、水田の裏作(米を収穫した後に米以外の作物を作ること)に向く、何か良い作物はないかと野菜や花の種のカタログを見ていたとき、見たことも聞いたこともない花、チューリップに目が留まりました。これが砺波とチューリップの歴史の始まりです。
後の研究でわかったことですが、チューリップの球根栽培には、@透水性が良い土地でA低温、B土中の温湿度が一定に保たれていること、C球根が肥大する時期に豊富な水と日照、などが良い球根が育つための要件に挙げられます。実はそれが、砺波が適していたのです。@庄川扇状地は透水性がよくA寒冷地でありB積雪によって地中の温湿度が一定に保たれ、C雪解けの水と日照が豊富であるこの砺波は、チューリップ球根を育てるには、最適な場所だったのです。
その後、多くの人の努力と熱意で、チューリップは砺波、富山を代表する花へと成長していきました。現在も、砺波を象徴する花として多くの人に愛されています。
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