トラックのような運搬手段が発達していない時代、庄川上流の山より伐採された材木は川の流れを利用して運ばれ、青島付近の貯木場に集められました。その関係で材木の入手が容易な青島周辺では、木工業が盛んになりました。江戸時代は米搗き(精米)用の臼や杵、明治に入ると餅用の臼と杵、農具の持ち手や柄、マッチの軸棒、大正にはミカンやりんごの箱、足駄の歯、などというように時代に合わせて製品も次々と研究、製造されていきました。戦後は、戦時中に木材を乱伐したことや、木製品に代わってプラスチック製品が出回ったことによって、木工業は危機的状態に陥りましたが、現在は自然素材の美しさを伝統の技によって生み出す伝統工芸品「庄川挽物」として砺波市庄川町を代表する特産品です。
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