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B素麺の改良と発展 2014.5.27
素麺改良の要点

大正2年本県において一府八県連合共進会に、大門素麺を出品するのを機会として、素麺の改良を計画し組合素麺と名付けて、その改良と宣伝に努め、実績を挙げるようになりました。

 当時の事業概要の報告はその状況をつぎのように記しています。




1、改良したる素麺は組合素麺と称すること。

2、組合素麺は原料小麦粉を従来より必ず一回引き返しを減ずること。

3、乾燥を完全にすること。

4、包紙は組合より一定の証票あるものを交付すること。

 かくて大正5年より年々素麺品評会を開催し、厳正な審査を行い成績優良の者に郡長より褒状を授与せられ、大いに改良を奨励したるによりにわかに名声を昇騰せり。次いで大正7年に東砺波郡農会および本村農会より本組合に副業視察の嘱託ありて、兵庫県下播州地方における製麺の方法および製粉の実況を調査し大いに得るところありて、種々考究の結果、素麺改良の基本となる麺粉の精選に適する大和式製粉機を設備し、麺粉を改良せしめたるにより、素麺の品質を佳良ならしめますます需要先に信用を得、販路大いに拡まり、事業隆盛となり村内の経済円滑の途を開くに至れり。よって麺業を将来に継続し製品に既得の信用を永久に維持し、なお将来事業上に生ずる弊害はいよいよこれを矯正せんがために、大正9年に素麺検査規程を設けて自主検査を励行し、大正10年より製麺模範工場を設置し、素麺に関する各種の試験、研究および職工の養成をなしもって素麺の改良と事業の発展とに努力をなす。




【庄下村誌編纂委員会『庄下村史誌』より抜粋】

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