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砺波市有地の保存樹 2014.12.4
ケヤキ

ケヤキ

幹周6.59m
樹高29.1m
所在地 出町 今から500年程前の室町時代、庄川の一支流である中村川が、ところによっては川幅100mにもなってこのケヤキの西側を流れていた。この樹の周辺は水が淀んで、いつしか舟の渡し場になり往き来する人々の大切な目じるしとなっていた。

 江戸時代に入り治水工事がすすむと、中村川は締め切られて廃川地は開拓され、貞享2年(1685)には長さ4kmにも及ぶ細長い鷹栖出村が誕生した。

 明治21年(1888)出町・津沢間の道路改修にあたり大ケヤキを中心に大小多数のケヤキがしげっていて、四季を通じて鳥の楽園となっていた。

 砺波散居村500年の歴史を語る生き証人は、いま出町ではこの大ケヤキのみである。

ボダイジュ

幹周57.1m(12本立)
樹高10.3m
所在地 杉木字宮野

 明治の頃から料亭「思君楼」の庭園には多くの樹木が繁茂していた。なかでも築山の中心部にあったボダイジュは一本立ちの大きな立派なものであった。しかし、昭和19年出町の大火で一帯は焼け野原になった。

ボダイジュも焼けてしまったが、焼跡のボダイジュの根幹より数本のずわえが出て大きく成長していった。

その後昭和45年市道春日町永福町線新設のため、他所への移植を余儀なくされたが枯れる事なく現在に至っている。

 樹木は地上約1mの高さより12本の幹に分れそれぞれ大きく枝を広げている。初夏には黄色の小花が芳香を放ち秋になると小さく固い実を沢山つける。

イロハカエデ(イロハモミジ)

幹周 2.2m
樹高 5.2m
所在地 五郎丸

 この木は廃校になった五郎丸小学校の開校時に西村氏が寄附され、さらに明治44年旧五鹿屋小学校創設の際現在地に移植されたものである。

 それ以来今日まで子ども達や地区民に愛され親しまれて、現在の偉容を見せている。大きな傘を広げたようにどっしりとした安定感、そして春夏秋冬それぞれの風情を感じさせる姿は、閉校後の農村公園の中心的存在である。平成元年9月「新日本名木百選」の行事が実施された時、本県でも名木十本が選定され、この“カエデ”は見事にその十選入りを果たした。今後もこの生気溢れるカエデが、いつまでも保持されていくよう地区民は願っている。

【砺波市保存樹等指定委員会『散居のみどり−砺波市の保存樹− 』平成9年より抜粋】

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