屋敷林
2013.3.28
カイニョは農家のステータスシンボルだった
スンバの掃除
散居村の農家を包むようにして生えている屋敷林のことをカイニョ、またはカイナといいます。自分の住む家を風雨や吹雪から守り、冬の寒さや夏の日差しを 避けるために原生林を残したのが起源と考えられています。人々は、その木々の中から必要な種類の木を残して、さらに新しい種類の木を植えて大切に守り育て てきました。
砺波地方には「高(土地)は売ってもカイニョは売るな」という言葉が古くから伝わります。これは立派な屋敷林に囲まれて住むことを誇りにして、先祖代々からの屋敷林を守り伝えようという意味です。昔はカイニョの大きさで家柄を示したそうです。
しかし、第二次世界大戦で軍需用として多くのスギやケヤキが供出(きょうしゅつ)されました。今も屋敷林が年々減少し、散居村の風景が大きく変わりつつあります。