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砺波市指定文化財

2014.12.4

天然記念物 綽如杉(しゃくにょすぎ)

綽如杉

綽如杉

昭和37年5月28日 市指定
井栗谷 栴谷神社

 栴谷神社の境内にあって、本殿手前右側に位置する老樹で、樹勢はきわめて良好である。胸高幹まわり7.55m、樹高45.5mで、樹齢は約450年以上と推定される。この杉は、通称マスヤマスギといわれる地スギの一種である。耐陰性、耐雪性に優れ、幹は下部から大枝に分かれている。

 明徳元年(1390)井波町にある瑞泉寺を開いた綽如上人の手植の杉と伝えられている。

 また、この神社の境内は、古くから藤の花の名所としても親しまれている。「妹(いも)が家に居久里(いくり)の森の藤の花今来む花も常如此し見む」大原高安真人(万葉集巻十七)

 この歌の「居久里の森」はこの地であろうと推定されている。

 最近、この神社の境内には、栴檀山の地名に因んでセンダンの木が植栽されている。

天然記念物 栃上(とちあげ)神社の社叢
栃上(とちあげ)神社の社叢

栃上(とちあげ)神社の社叢

平成8年6月17日市指定
栃上  栃上神社

 和田川の蛇行によってつくられた小山の上に祀られた栃上神社は、一名「かしのきみや」とも呼ばれる。その名のとおり、南傾斜を中心にカシの大木が見られ、幹周り4.28mのウラジロガシ、3.25mのツクバネガシなどがある。かつては、東傾斜、西傾斜にもカシの大木が茂っていた。現在はスギが多いが、その中にアスナロ、ハクウンボク、コシアブラ、アカシデなどの樹木も見られる。林内にはヤブコウシを中心にして、ミヤマノコギリシダ、オオベニシダやチゴユリ、セリバオウレンなどが自生し、庄東山地の谷間の潜在植生を物語る貴重な森である。 

天然記念物市谷牛嶽神社の社叢
市谷牛嶽神社の社叢

市谷牛嶽神社の社叢

平成8年6月17日市指定
市谷 牛嶽神社

 庄東山地の谷間、市谷集落背後の海抜約130mの山頂にある牛嶽神社の境内には、この辺りの低地には稀な見事なブナ林がみられる。最大のブナは幹周りが3.57mで、ブナの多くは東向きに立つ社殿の前から北斜面にかけて分布する。南斜面には、ウラジロガシ、アカマツが生え、東斜面にはミズコナラの高木があり、ほかに、ホオノキ、ソヨゴ、アオハダ、ヤマボウシ、タカノツメ、ヤマモミジ、ハクウンボク、ネジキ、ガマズミ、ツクバネ、ヒメアオキ、ユキバタツバキなどの多くの樹種がみられ、林床にはシケシダ、ベニシダ、シジノオシダ等シダ植物も多い。

 北斜面には温帯林のぶな、南斜面には暖帯林のウラジロガシがみられる貴重な森である。