スンズラ、スンズラン、シンゾロ
2016.8.30
雪の上でも沈まない!
スンズラ、スンズラン、シンゾロ
雪の上を歩いても沈まない現象。積雪が解けたり雨が降ったりして水が混ざった状態で、夜間に気温が下がって凍りつくと翌朝こうなる。シミソラ、シンゾロ、スンズラと変化したのではないか。ちなみに昔は「凍る」を「シム」と言っていたらしい。
私が正月と聞いて思い出す方言に、「スンズラ」というものがあります。以前、祖父母と一緒に初詣に行ったときでした。ほっぺたが赤くなるような寒い朝で、足元の雪もガチガチに凍っていました。
ふと思い立って雪の積もったところに弟と乗ってみると、普段ならズブズブ沈んでいくのに全く沈みません。不思議に思っていると、祖父が「すんずらや!」と言うのです。「すんずらって何け?」と聞くと、「朝さむーいときに、雪の上乗っても、かたてなーん沈まんがや(固くて全然沈まないんだよ)」と言いました。しかしすんずらには条件があります。
・前日に雪が少し解ける、もしくは雨が降って雪に滲みこんで、雪に水が混ざること
・夜に一気に気温が下がること
この2つの条件がそろって初めて、氷交じりの固い雪が出来上がってすんずらが起きます。昔はすんずらの上を自転車で走るアクロバティックな学生もいたそうですが、近年は冬でも気温が高いのであまり見られない現象となっています。
雪の上だけど走れるよ!!